仙台藩祖伊達政宗(1567〜1636)は茶道史や書道史にも登場する大名です。これは政宗が家臣の鮎貝宗重(日傾斎)に宛てた自筆の手紙で、茶の湯の稽古に相伴するように誘っているものです。日付はありませんが、政宗の自署の形から天正16年のものと推定されています。『伊達治家記録』にある天正16年12月18日の条の茶会をさすものか。この頃、政宗は家臣と共に当時流行しつつあった茶の湯を積極的に学ぼうとする様子がこの手紙からも窺えます。福島美術館には和歌や、子息・息女に宛てたプライベートな手紙、後年に4代綱村が近衛基煕に添削させた名所和歌など12件が収蔵されています。
詳しくは「福島美術館通信・No.58」をご覧ください。